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漫画のプロットってなに? 初心者でも分かる作り方のコツ

漫画のプロットってなに? 初心者でも分かる作り方のコツ

漫画を完成させるまでには、いくつかのステップを踏みます。その第一歩が「プロット作り」です。「プロットなんて初耳」という人もいれば、「言葉は知っているけれど、なにをすればいいのかわからない」という人もいるかもしれません。
しかし、しっかりとしたストーリーのある漫画を描きたいと思うなら、プロット作りは必須だといえます。今回は、初心者でも取り組めるように、プロットの作り方について解説します。

漫画のプロットとは?

漫画を描く際のプロットとは、物語全体の設計図のようなものです。例えば、家を建てるときには、土地の広さを測り、設計図を描き、設計図に沿って資材を集め、設計図を確認しながら工事を進めていきます。

漫画も同じです。いきなりコマを割って描き始めたのでは、行き当たりばったりなものになってしまいます。プロットでは、主人公の行動や目的を明確にし、物語で何を伝えたいのかを決めることが大切です。限られたページ数の中でどんなキャラクターを動かし、どういったストーリーにするのか細かく設計していきましょう。

例えばミステリー漫画では、殺人事件などの思わぬ出来事が起こり、もちろん事件が起きたままでは物語は終われないので、犯人を逮捕して、エンディングを迎えます。こういった流れをどのようにページ配分し、どこでどんなキャラクターを動かすのかを表します。プロットをしっかりと作ることで、全ページのうち半分が過ぎても事件が起こらないというようなことも避けられます。

あらすじとは違う? プロットを作る目的

プロットは一般的に、漫画の流れやキャラクター設定などを誰が見てもわかる形に簡潔にまとめたものだとされています。
プロットとあらすじは似ているようですが、その目的が異なります。あらすじは読み手に物語をわかりやすく伝えるためのものですが、プロットは作者が漫画の全体像を把握したり、関係者がストーリーを把握するために使います。

漫画を描き始める前に、設計図であるプロットをしっかりと固めておくことで、描き進めるうちにストーリーのゴールが見えなくなったり、整合性が取れなくなったりすることを防ぐことができます。実際に書き始める際には、キャラクターを動かしたりコマを割ったりする際の指針になるのです。

自分に合う方法はどれ? プロットの形式について

プロットの形式に、特に決まりはありません。箇条書きにする方法もありますし、ページ数分の枠を作り、枠の中に文字やイラストでおおまかな展開を書き込んでいく方法もあります。大事なことは形式ではなく、プロットを見て全体像がイメージできること。ネーム作りや作画をしながら立ち戻れる道しるべとなることです。試行錯誤しながらでいいので、自分に合った方法を見つけていきましょう。

初心者でも良いプロットが作れるようになるコツ

では、さっそくプロットを作ってみましょう。そのためのコツをお伝えします。

漫画のテーマを設定する

まずは、漫画を通して伝えたいテーマを決めましょう。「スポーツを題材にチームワークの大切さを伝える」「時間がないときのお手軽レシピを紹介する」「政治の仕組みが学べる」など、自分が何を描きたいのか、はっきりさせます。「スポーツ」「恋愛」だけでなく、スポーツや恋愛を通して、どんなメッセージを発信したいかを考えると、テーマが明確になります。

5Wを意識する(いつ・どこで・誰が・何を・なぜ)

5Wとは、When(いつ)、Where(どこで)、Who(誰が)、What(何を)、Why(なぜ)のことです。どんなキャラクターがいつどこで、何をしたのか。なぜそれをして、どうなったのか。時代設定や場所、登場人物の関係、エピソードなどを、5Wを意識してまとめてみましょう。

起承転結に沿って書く

物語作りの基本は「起承転結」があることです。これに沿って、登場人物を動かしてみましょう。例として、働くママを主人公に「時間がないときのお手軽レシピを紹介する」というストーリーを考えてみます。

起…仕事を終えてママ帰宅。子どもが、おなかがすいたと騒いでいる。食材が何もなく、あるのは冷凍ごはんだけ。ママ、ピンチ。
承…冷凍ごはんと家にある調味料でできるアイディア(レシピ)紹介。
転…楽しく調理して、レシピが完成!
結…おいしくできて子どもも満足。

これはあくまでも例ですが、起承転結の流れを作り、ページ配分をすると全体象がイメージしやすくなります。

読者から見て面白いかを意識する

自分のアイディアを客観的に見てみましょう。例えば、上記の例でいったら、「ママ、ピンチ」の場面。どんな表情やセリフにすれば、ピンチだということが読者に伝わるかを考えてプロットに書きこんでおきましょう。また、物語の早い段階でストーリーに読者を引きこむポイントを作っておくことも大切です。

人に見てもらい客観的な意見をもらう

客観的な意見をもらうために、人に見てもらいましょう。わかりにくいところはないかなど、アドバイスしてもらいます。自分ではうまくまとめたつもりでも、人には伝わらないところがあるかもしれません。短い文章でまとまっているのが良いプロットと言えます。客観的な意見を参考に分かりやすくまとめましょう。

漫画を描く際のプロットの書き方についてお伝えしました。概要がわかったら、とにかく書いてみることが大切です。書いていくうちに、きっとコツがつかめてくるはずです。
また、頭の中だけで考えているとまとまらないことも、書き出すことでうまくまとめられることもあります。上記の内容を参考に、プロットを書いてみてくださいね。

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