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プロを目指すためのお役立ちコラム
アニメに関わる仕事にはどんな仕事がある?

一口に「アニメ」といっても、その仕事内容はさまざまで、業種や役割による違いのほか、経験を積みレベルアップして初めて就ける仕事もあります。ここではアニメに関わる仕事についてご紹介いたします。
アニメーター
アニメに関わる仕事の中でも、知名度や仕事人口が最も多いのがアニメーターではないでしょうか。
大きくは、演出やレイアウトなどを作成する「原画マン」、原画をもとに1枚1枚のカットの作成を行う「動画マン」、アニメーターの描いた絵に色を塗ったり、検査を行ったりする「彩色」、完成したカット素材を合成して動画にする「撮影」の4つに分担されます。
大手のアニメーション制作会社などでは、これらの仕事を一括して行っている企業もありますが、彩色や撮影を専門に行っているスタジオもあります。
アニメーターとしてデビューすると、まずは動画を担当することが多く、しっかり経験を積んで技量が認められるようになると原画や彩色、検査などにステップアップすることも可能で、さらにその上の責任者や作画監督、キャラクターデザインを任されるようになることを目指すことが目標と言えるでしょう。
CGアニメーター
まだまだ手書きのセル画がメインのアニメ業界ですが、演出などの一部にCG(コンピューターグラフィックス)を使うケースも多く、CGアニメーターの需要は高くなっています。
一般的なアニメーターの仕事は手書きによる作業ですが、CGアニメーターはパソコンを使って作画をしていく仕事で、特に動きやリアルさに意識を持ちながら作業を行う必要があります。デジタル技術による、2Dの演出はもちろん、3Dで立体的に魅せるシーンも多くなり、それぞれの専門的なソフトウェアを使ってアニメを作成していきます。
アニメーションに関する基本的な知識はもちろんですが、画像処理や作画機能など高度な知識や技術が必要で、新しいシステムや技術もどんどん更新されていくため、常に新しいものを取り入れて理解することが必要不可欠となります。就職するにあたっては、ソフトウェアの使い方だけでなく、自分のオリジナルCGを作成してスキルレベルをアピールしましょう。
アニメプロデューサー
アニメプロデューサーはアニメ制作を統括することが仕事です。制作を統括するアニメプロデューサーは、予算やスケジュール、制作進行などを担当し、制作進行への指示やスタッフの配置、進捗確認など、プロジェクトリーダーとしての役割が強くなります。この仕事はアニメを制作するスキルはもちろん、マネジメントやコミュニケーション能力が問われる職種です。
監督
監督はアニメの制作を取りまとめるのが仕事で、脚本家が書いたものをもとに作品全体の構想を考え、アニメーターに指示を出していきます。演出から絵コンテまですべてを統括するため、アニメーションの出来栄えは監督によって左右されるといってもよいほど重要な役割を持っています。
アニメーターとして動画や原画を担当した人が監督にレベルアップしていく場合もあります。監督は絵を描くスキルよりも脚本や演出、照明や編集技術といった幅広い知識が必要となり、場合によっては原作者が監督を務める場合もあります。アニメに関わる仕事の中でもあこがれの職業と言えますが、その分プレッシャーや責任度なども高くなります。
このほか、アニメ制作現場では「作画監督」という仕事もあり、主にアニメーターが描いたレイアウトや原画の修正や指示を行います。作画監督は経験を積んだアニメーターが担当し、絵柄の統一性やバランスを整える役割を持っています。
音響
音響はアニメに声や音を入れるが仕事で、アニメ制作会社で一括して行うほか、音響を専門としている会社が請け負っていることもあります。サウンドエンジニアはBGM、効果音の作成や選定、挿入などを行います。また、音響監督という仕事もあり、音の演出の総括や声優へのアドバイス、演技指導などを担当します。音響ひとつで作品のイメージが左右されることもあり、音選びや演出は非常に重要な役割を持っています。
アニメーターのようにアニメ制作の画力やスキルは必要ありませんが、選曲や効果音に知識のほか、音響を入れるタイミングやセンスなどのスキルが問われるため、アニメのサウンドに関する知識だけでなく、専門学校などに通って音響関係の基礎知識を磨くことが大切です。
キャラクターデザイナー
キャラクターデザイナーはアニメの登場人物の外見やイメージをデザインする仕事です。脚本家や監督が設定する物語の内容から、登場人物の容姿や髪形などをデザインしますが、全くゼロの状態からキャラクターを描き上げる必要があるため、高い画力のほか、豊かな想像力が必要です。
また、キャラクターは人物だけでなく、ときには動物や空想のモンスターなどが登場するアニメも多く、さまざまな動物を描けるスキルも重要と言えます。
キャラクターデザイナーの多くは、経験を積んで原画や作画監督を経験した優秀なアニメーターが担当することが多く、作品のイメージを大きく左右する重要な役割を持っています。
声優
声優はキャラクターの声を担当する仕事です。作画に関する知識は不要ですが、そのキャラクターの個性や性格を理解して役柄を演じる必要があるため、さまざまな知識や人生経験が必要です。
アニメだけに特化している声優もいますが、ナレーションやラジオ番組のDJとして活躍することもできます。声優になるには養成所などでオーディションを受け、事務所に所属することが一般的です。専門学校などに通い、声優の基礎的スキルを磨くようにしてください。
制作進行
制作進行は、アニメの制作管理に関わる仕事です。アニメの制作現場では、作画や背景、撮影や編集などは各部署で行われており、制作進行はこれらの業務がスムーズに動くように管理を行ったり、作画スタッフの準備や手配、納品日や進捗状態のチェックをしたりなど、その仕事は多岐にわたります。
制作進行はとても大変な仕事ではありますが、アニメの制作工程の全容を理解し、幅広いスキルや知識が磨けるため、アニメプロデューサーや演出家に転向するチャンスもあります。アニメの知識よりも、刻一刻と変化する仕事に対応できる処理能力や、各部署とうまく調整するためのコミュニケーション能力などが大切です。
このようにアニメ制作に関わる職種は多く、必ずしもアニメを描くスキルだけが必要というわけではありません。まずは自分がどのような仕事をやりたいかをよく考えて、アニメに携わる仕事を探してみてはいかがでしょう。上記を参考にアニメの仕事について考えてみてください。