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作画には何が必要? アニメーターが使う道具について

作画には何が必要? アニメーターが使う道具について

アニメーターとはアニメ制作において作画を担当するスタッフを指し、アニメのデジタル化が進んだ今でも、紙に鉛筆で描くことがほとんどです。ここでは、アニメ制作に必要な道具をご紹介します。

アニメの作画に必要な道具

アニメの作画をする際に必要な道具には、次のようなものがあります。

作画用紙

もとになる絵を描くための白紙で、基本は「原画用紙」と「動画用紙」の2種類。原画用紙のほうが動画用紙よりも薄く、透過性があります。アナログ放送用とデジタル放送用ではサイズが異なり、仕事で請け負う場合は、支給されることがほとんどです。

鉛筆・色鉛筆

線を描く際には鉛筆、影やハイライトなどを表現したいときに色鉛筆を使います。PCでも絵が描ける時代ですが、アニメ制作の現場ではまだまだ鉛筆が活躍しています。芯の硬さで表現が変わるので、好みに合わせて何種類か揃えておくといいでしょう。

鉛筆削り

鉛筆や色鉛筆を使って作画をするため、鉛筆削りは必需品。電動タイプが便利ですが、手動にこだわる人もいるようです。

消しゴム

描き直すときに必要となるのが、消しゴムです。作画作業で使う消しゴム選びのポイントは、「持ちやすく、軽い力できれいに消せること」「狭い範囲にも広い範囲にも対応できること」「折れたり欠けたりしにくいこと」。細かいところを消す際には、電動消しゴムやペン型のものが便利です。

定規

機械や電化製品などは、定規を使ってまっすぐな線を描きます。15cm程度のものと30cm程度のものを長さ違いで揃えておくと便利。線を引くだけでなく、カッターを当てて紙を切ることもあるので、刃物に強い素材がおすすめです。

タップ

アニメは動きを表現するために複数の絵を連続で見せるため、紙がずれないようにする必要があります。原画用紙や動画用紙の上部には穴が空けてあり、そこに「タップ」といわれる棒にセットすることによって、紙がずれることを防止します。

トレース台

下から光を当てて紙を透かせるトレース台(トレースボックスやライトボックスとも呼ばれる)もタップと併せて使用されます。

このような道具は、制作会社が貸してくれる場合が多いですが、画材専門店などで購入することもできます。

アニメの作画をするときにあると便利な道具

絶対に必要というわけではありませんが、次のような道具も揃えておくと、作画の際に便利です。

手袋・アームカバー

作画のとき、芯の柔らかいB系の鉛筆を使うと、紙と触れ合う手のふちや服が汚れてしまいがちです。そんなときに役立つのが、薄手の手袋やアームカバーです。専用のものがあるわけではないので、ペンタブレット用の手袋などを代用してもいいですし、手持ちの手袋の親指、人差し指、中指の指先部分をカットして使うなど、自分流にカスタマイズすることもできます。

字消し板

字消し板は、製図用のプレート型の道具。ピンポイントで消したい部分に、このプレートをあてて消しゴムをかけると、他の部分まで消えてしまうということがなく便利です。

羽ぼうき

カモなどの鳥の羽で作られた卓上型のほうきで、消しゴムのカスをはらうときに使います。手ではらうと屑が残ってしまったり、描いた絵をこすってしまったりすることがありますが、そんなストレスから解放してくれるグッズです。

自在曲線定規、雲形定規、円定規

曲線をきれいに描くための定規です。自在曲線定規は、自分の好きな形に変えられるので、イメージしたままの曲線を表現することができます。雲形定規、円定規はさまざまなサイズの曲線や円が描けます。

アニメの仕上(彩色)・撮影に必要な道具

絵を描くまでは紙と鉛筆で作業しますが、色を塗る工程と撮影する工程にはパソコンが使われます。
仕上げ(彩色)をするためには、紙の絵をデータ化しなければならないのですが、アニメによって解像度や作画用紙のサイズが異なるため、高機能なスキャナーが必要になります。
次に、色を塗る際はAdobe PhotoshopやRETAS STADIOのTRACEMAN.PAINTMAN を使用します。作品ごとに作られるカラーチャートや色見本から色を拾って1枚1枚に色を塗ります。

撮影担当に必要な道具は、ハイスペックパソコンと動画の編集ソフトです。編集ソフトはRETAS STADIO のCoreRETAS やAdobe After Effectsなどが主流で、これらのソフトを使って複数の絵をつなげて動画にします。この作業は、パソコンにかなりの負荷がかかるので、ハイスペックなものが必要になります。
また、彩色や撮影のデジタル作業には、ペンタブレットを使います。マウスよりも細かい部分の微調整ができるメリットがあります。

アニメの納品に必要なもの

アニメはソニーのHDCAMと呼ばれるビデオに録画して納品します。また、ビデオの紛失時に備えてデータ化して別途保管することが一般的です。

アニメ制作の現場では、作画まではアナログな道具が、仕上げ(彩色)以降はデジタルな道具が使用されています。

使用されている道具は、ソフトを含めて一般に販売されているものばかりですので、興味のある人は使用してみるといいでしょう。

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